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アメリカ、ニューヨークファッションの成長

アメリカのファッション

アメリカのファッション自体は、アメリンスタイルを作り出したクレア・マッカーデルの時代、30年~50年代には既に始まった流れでした。それは、実用性と機能性を伴ったファッションで、パリの革新性を打ち出すものとは全く異なるものでした。(詳しくはアメリカンスタイルを参照下さい)パリから見れば、50年代、60年代はそれほど脅威にも思っていなかったでしょうが、80年代頃になると、アメリカのファッションを無視することが出来なくなります。

ライフスタイルの提案

60年代から70年代にかけてラルフ・ローレンカルバン・クラインペリーエリス、80年代にはダナ・キャランが登場し、ブランドを大きく成長させます。彼らが打ち出したのは、技術や革新性というよりは、イメージであり、ライフスタイルの提案でした。

そのアイテムには、革新性やアーティスティクな感覚はそれほどありませんが、実用性、機能性、スタイリッシュな雰囲気を強く持ち合わせています。

ラルフローレンは、上流階級の古き良きスタイル(アメリカントラッド)を、中産階級に向けて提案します。トミーフィルフィガーも同様の手法です。ラルフローレンはこのようなイメージを確立するために広告や、ショップの雰囲気、装飾などトータルで提案をしていきます。

カルバンクラインやダナキャランはスタイリッシュな雰囲気です。彼らはキャリアウーマンの社会進出など、社会的な情勢にうまく合致する形のスタイルを打ち出していきます。またよりリーズナブルな感覚で同様の手法をするアパレル系企業も登場します。GAPなどがその代表です。

ブランドの成功の鍵を握るのはマーケティング

ブランドイメージの確立させるために、マーケティングやスタイルの打ち出しが、ブランドの成長をのキーワードとなります。つまりその製品の品質だけではなく、製品、広告、販売するショップまでトータルでイメージを確立できるかがキーとなります。近年よく聞く、クリエイティブディレクターという役職はそのようなトータルでブランドを管理する役職です。

80年代後半から90年代にかけて急成長する、ベルナールアルノー率いる、LVMHグループのルイ・ヴィトンディオールジバンシーなどもこのブランドの管理、トータルでの提案を取り入れています。ベルナールアルノーはアメリカでのビジネス経験を持ち、アメリカ流のビジネスをパリに持ち込みます。

ニューヨークコレクションの歴史

ニューヨークファッションウィーク(ニューヨークコレクション)は1943年に生まれました。始めはプレス向けに発表する期間といった存在でまとまりに欠けるものでした。60年代に入ると、アメリカファッションデザイナーズ協議会(CFDA)が発足し、組織化が進みます。しかしまだ、各ブランドが短期集中で一定のルールの中でコレクションを発表するようなものではありませんでした。

93年、CFDAを母体として、ニューヨークコレクションの運営団体が登場し、パリコレクションと同様の仕組みが完成します。