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ファッションのシンプル化

シンプル化、機能性への動き

アメリカではすでに、大衆消費の象徴、T型フォードが1908年に登場、その後、第一次世界大戦が終わり、1920年代になると、大衆消費社会が本格的に始まりを見せます。

女性の社会進出も始まります。女性の社会進出が始まった背景としては、第一次大戦で国家総力戦(女性も含め皆が何かしらの形で戦争に参加する)を経験したことが大きいでしょう。これを機に女性も行動的になり、働く女性が急増します。

このような動きの中で、「動きやすい」服といった機能的な特徴も必然的に求められるようになります。ポール・ポワレの打ち出していた東洋的な装飾を使用した美学も、コルセットを外したとは言え、機能性の面で、やや時代遅れとなっていきます。

女性が豊満なバストを強調した、動きにくいコスチュームを身に着けるといったファッションは過去のものとなり、それよりも、「動き」が重視されるようになり、服装からも余計な装飾が削られていきます。

シャネルは、装飾を排除してゆく、よりシンプルなデザインを打ち出します。他にも、ジャン・パトゥもシャネルと同様のスタイルを打ち出します。

ギャルソンヌ・ルック

ギャルソンヌ・ルックは1920年代の象徴的なスタイルで、知的、行動的、洗練されたモダンガールを指すスタイルです。直訳すると「男子ような娘」の意味で、髪はショートカット、胸を強調しない直線的で細身のシルエット、膝下までのスカートが特徴です。

これは働く女性の急増を背景にして、シンプルで活動的な女性のためのスタイルへのニーズから生まれたもので、一種の時代が求めたトレンドです。この時代を象徴するかのように、フランスでは、恋愛と仕事に生きる主人公を題材にした小説「ギャルソンヌ」が大ヒットします。

ギャルソンヌ・ルックで活躍したデザイナーはジャン・パトゥ、シャネル、ランバンヴィオネらがその代表的なデザイナーです。

シャネルはこのような時代の流れを象徴するかのように、次のように語っています。「ファッションは着飾るものではありません。着るものを選ぶことであり、それは自身の生き方を表現するものなのです。」